
髪化粧 Kamikesho Vol.52 DECEMBER.2009
定価 1,575 円 (税込) A4変形版

システインパーマテクニック2 スパイラルカールで作るうねりのあるボリューム感
Before
軟毛で細い髪に
大きなうねりパーマを
軟毛で細い髪質なので、ペタンコになり動きも出にくい状態です。クセはありませんが、毛先に弱い損傷があります。レングスは胸にかかるロングなので、大きなうねりのあるカールで女らしい魅力的なパーマをかけてみます。
Item

間隔を詰めたスパイラルカールで大きなうねりとボリューム感を
ストンとして動きが出にくく、スタイリングの幅も広がらない状態です。そこで、ロングヘアに対応したスパイラルカールでワインディングをしました。ロッドは18mmと20mmで間隔を詰めて巻いています。また、ボリューム感を求めるために、フォワードとリバースをミックスにワインディング。前髪は23mmで巻いて毛先に方向性とニュアンスを求め、目力を与えました。
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技術プロセス
01.前処理毛髪診断後にプレシャンプーをし、プロディレクト Ce+を塗布してダメージを保護します。
02.ワインディングつけ巻きで行います。アンダーは18mm、オーバーは20mmのロングロッドで毛先を逃がし、間隔を詰めたスパイラルに。カールはフォワードとリバースを交互にし、前髪は23mmで巻きます。
03.第1剤塗布塗布前に軽く水スプレーをして丁寧に塗布します。この後、約40℃で加温し、5〜20分間放置します。
04.テストカール使用したロッド径の1.5倍が目安です。この後、中間水洗、クリーピング、第2剤を塗布してプレーンリンスを行います。
05.スタイリングウェット時に流さないトリートメント(ヘアナビFE)を塗布して、カールが崩れないようていねいにドライします。
06.フィニッシュ仕上げはスプレーワックス(ヘアフィニSF)を塗布して、手グシで束感を作ります。
After
レングスを計算してバランスのよいパーマにデザイン
スパイラルにワインディングしたミックスカールで、立体的な動きとうねり感を表現しました。自然に髪が動きながら、ボリューム感もアップです。前髪にもロッドを巻いてふんわりしたニュアンスをプラス。パーマの位置をアゴから下に施して、フェイスラインがすっきり見えるようにバランスを計算しています。
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システインパーマテクニック1 ミックスカールで作る立体的な動きとソフトな質感
フラットな髪に
ボリュームを与えたい
髪は少し細く、サラッとしてペタンコになる髪質です。クセはありませんが、毛先に中程度の損傷があります。レングスは胸元にかかるセミロングなので、できるだけボリューム感をプラスして動きのあるパーマをかけてみます。



ポイントはフォワードとリバースを交互に巻いたワインディング
フラットになりやすい髪質なので、パネルはややバイヤスに引き出して、方向性の出しやすいワインディングを心がけました。使用したロッドは27mm。毛先を逃がして、フォワードとリバースを交互に施しています。そうすることにより、カールが立体的に動いて、ふんわりソフトな質感が生まれます。前髪は32mmで平巻きにして、丸みのある柔らかいバングを作っています。
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技術プロセス
01.前処理毛髪診断後にプレシャンプーをし、プロディレクト Ce+を塗布してダメージを保護します。
02.ワインディングつけ巻きで行います。27mmのロッドで、毛先を逃がしてややバイヤスに。カールはフォワードとリバースを交互にし、前髪は32mmで巻きます。
03.第1剤塗布塗布前に軽く水スプレーをして丁寧に塗布します。この後、約40℃で加温し、5〜20分間放置します。
04.テストカール使用したロッド径の1.5倍が目安です。この後、中間水洗、クリーピング、第2剤を塗布してプレーンリンスを行います。
05.スタイリングスタイリング。ムース(ヘアフィニ FM)を塗布します。目安はピン球1個で左右に、さらに1個分を出してバックに。最後に1個弱を出して全体に馴染ませます。
06.フィニッシュカール感を崩さないように、束感と毛流れを確認しながら指で整えます。
After
トップから毛先までなめらかに連動したカール感
毛先を逃がすことによって方向性がランダムに動いています。また、ミックスカールの効果で、立体感のあるなめらかなSカールが生まれました。前髪にはソフトな丸みとツヤ感が生まれています。そんな目力のあるバング
Special Talk/apish×rivage×TAMARIS
今や、パーマはデザインの幅が広がっただけでなく、ダメージを抑えて美しい髪に仕上がり、さらに再現性や持続性の高い技術に進化しています。そんなパーマの今後を見据えながら、今回の特集でコラボレーションをしていただいたapishの佐藤 大さんとrivageの武田雅俊さん、さらにTAMARIS広報の玉井充子さんを交えてシステインパーマの実感を語っていただきました。

apish、apish Rita 総店長
佐藤 大さん
確かなテクニックと豊富な知識で、多彩なデザインを提案。特に自然でゆるやかなパーマが得意で、メーカー専任講師として各地のセミナーでも高い評価を得ています。

rivage スタイリスト
武田雅俊さん
モードからナチュラルまで、幅広いテイストを提案するオールラウンドなスタイリスト。 パーマやカラーリングの技術を駆使して、再現性重視のデザインを提案します。

TAMARIS 広報
玉井充子さん
『美しいヘアスタイルは髪の健康から』を第一理念に考えた商品開発と、『グローバルな視点でサロンワークをサポートする』というワールドワイドな経営戦略を進めています。



柔らかい質感を立体的に表現し持続させる秘密とは?
佐藤/最初にシスカールリッチを使用して驚いたのは手触りのよさですね。今までにないしなやかさで、髪が本当にソフトになるんです。今までホット系のパーマを使っていてその硬い質感に慣れていましたから、この柔らかさは衝撃的でした。お客さまもすごくいいと評判です。しかも、再現性が高いのでデザインの幅が広がりますね。
玉井/シスカールリッチで柔らかいパーマがかかるのは、主成分のシステインの働きです。さらに、5つの成分である『18-MEA』、『カチオン化シルクPPT』、『ベタイン』、『8種類のアミノ酸』、『小麦PPT』がサポートして、従来のシステインパーマよりさらに柔らかさを実現しています。
武田/私も同じように、手触りのよさを実感しています。しかも、ダレの少ないしっかりしたウェーブ形成力が気に入ってます。今までのシステインパーマなら、形成力が弱すぎてカールがダレていましたからね。そんな、しっかりしたリッジ感も魅力ですね。それが、再現性の高さにつながっていると思います。
玉井/ウェーブの形成力は、パーマのシステム的な部分にも関係しています。それは、クリーピングシステムです。クリーピングとは、第1剤の水洗後に40℃の熱で再加温することで、しっかりしたリッジのあるウェーブを形成する働きです。この操作により、立体的なカール感とウェーブの持続性をアップします。シスカールリッチは、クリーピングシステムに対応したパーマ剤です。
カールコントロールが可能なので再現性が高い
佐藤/デザイン的な部分では、地毛を伸ばす感覚で自然にカールをコントロールできるのがいいですね。チオでかけたパーマとは違って、自然乾燥させてもカールが蘇るし、スタイリング剤をつけずにドライしただけでなめらかなCカールにもなります。半ドラならその中間のカール感が。だから、お客さまにはその日の気分で3パターンのスタイリング提案が可能になりました。これが再現性の高さだと思います。
武田/シスカールリッチに関して、rivageでは『クリープ・パーマ』というメニューにしてお客さまに提供しています。例えば、操作性の面で考えると、10分のクリーピングタイムは1工程の手間がかかります。しかし、クリープパーマとして他のパーマメニューと差別化すれば、お客さまも納得されますしサロンにとってもメリットはあります。
玉井/そんな新しい提案は、私たちにとっても非常に嬉しいアイデアですね。ただ、このシスカールリッチは、クリーピング対応型のパーマ剤で、必ずしもクリーピングしなければかからないという薬剤ではありません。ウェーブがダレずにしっかりしたリッジ感を長持ちさせるのが目的ですから、そのよさをお客さまにも実感していただきたいですね。
佐藤/私は今、ほとんどのパーマでこのシスカールリッチを使用しています。商品は、お客さまに気に入ってもらう前に、まず私たち美容師が気に入ることが大前提で、そのために薬剤の特長をしっかり把握することが大切です。私は、お客さまをもっと美しくしたい、毎日のスタイリングを簡単にして再現性を高めたいと常に考えて使用しています。
ダメージに対応したサポートアイテムで美しい髪に
武田/今、お客さまはパーマに対してあまりいいイメージを持っていないですよね。やはり、ダメージを与えない、手触りをよくする、スタイリングがラク、持続性があるなど、パーマのメリットをもっと出していく必要があると思います。私はコスメ系のRCを使っていますが、カラー毛への対応や新しい提案をするために安心して使っています。
佐藤/私は逆に、しっかりしたウェーブを出したいので、医薬部外品のRRを使っています。ダメージ面でもまったく問題はありませんね。シスカールリッチはサロンが提案したいデザインや、お客さまが求めている質感に応じて2種類の薬剤で対応しているので、非常に幅の広いデザインが創作できると思います。
玉井/ダメージ対策としては、前処理剤のプロディレクトCe+が大きな効果を発揮していると思います。施術も、塗布して流すだけなので美容師さんにとっても簡単な処理です。しかも、髪を保護しながらセラミドを浸透させるので、非常に美しくパーマが仕上がります。また、ストレートパーマなど用途が広いのも特長です。
佐藤/これからは、極力ダメージがなくプロの仕上がりがお客さまでも簡単に再現できるのがパーマに求められる要素だと思います。むしろ、パーマをかけたことで髪がきれいになって可愛くなり、楽しさを実感してもらえるようになればいいですね。その人のライフスタイルにまでいい影響を与えるような、そんなパーマを提案していきたいです。
武田/やはり、パーマの悪いイメージを払拭するために、私たちが確かな技術とデザイン性で新しいスタイル提案をしていかないといけません。そのために、メーカーさんとの連携でいい薬剤を提供していただき、多くの女性が美容室に行く時は必ずパーマをかけるというそんな気分になってもらえるといいですね。




◆ウェーボ デザインポッド ライトフォーム(DEMI)
ヒアルロン酸の保湿効果とトレハロースの自然な弾力感が、髪にハリとコシを与えます。ふんわりとした質感に仕上がって、軽やかにまとまるのも魅力。やわらかいプッシュ感で忙しい朝にも使いやすいボトルタイプです。
(DEMI|商品情報サイトへ)
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