髪化粧 Kamikesho Vol.55 MARCH.2010
定価 1,575 円 (税込) A4変形版
ヘアスタイリストのニーズに応えるハイクオリティの『ジョーウェル・シザーズ』。あらゆるカッティング・テクニックに対応できる、プロフェッショナル専用の最高級シザーズです。
宮村浩気が語る最新カット「再現性重視シザーズ」
今回の取材はXel-Haの皆様にご協力・監修をいただきました!
『女性を必ずきれいにする』をモットーに、女性のなりたい美しい髪を創造するトップヘアデザイナー。常に高度なテクニックを駆使し最先端のトレンドを発信する。
カットの秘密(1)私がこだわるのは自分の手と一体感のあるシザーズ
私がハサミに求めるのはやはり『操作性』です。この操作性の中にはカットの切れ味も含まれていますが、自分の手に馴染んで一体感が感じられる、そんな道具にこだわりを持っています。サロンワークでは、お客さまのご要望やイメージなどを瞬時に読み取り、そこから最適な技術でデザインを創作していきます。それに的確に応えてくれる道具をチョイスしなければ、美しいスタイルに仕上げることは難しいと言えます。そういう意味で、ハサミの操作性には一番こだわる部分ですね。美容師は、よくハサミやコームをクルクル回すクセがありますが、そんなリズミカルなテンポでスムーズにカットできる…。そんな扱いやすさが、いい仕事ができるハサミの条件かもしれませんね。
カットの秘密(2)再現性が高くリピート率につなげるカットを心がける
アフロートでは、再現性が高くリピート率につなげるカットを心がけています。お客さまにとって、サロンから帰られた時のスタイルをそのまま自分でも再現できることを望んでいます。そんなスタイリングの再現性を高めるのに、カットの善し悪しが重要になってきます。さらに、次回のスタイルチェンジを含ませたデザインの提案も行っています。私の場合は、カウンセリングで最初にレングスの設定を細かくお客さまと相談します。そして、前髪を含めたフェイスラインのイメージをどうするかもお話しします。この2つは、女性なら誰しもこだわりを持つ最も重要なポイントです。その上で、オリジナリティを全面に出し似合わせのスタイルを提供します。当然、ツヤ感があり削ぎやレイヤーを入れすぎない美しいフォルム作りが大切なのは言うまでもありません。
カットの秘密(3)3丁のオリジナルシザーズで多彩なデザインを創作
私がサロンワークで使うシザーズは全部で3丁です。まず、ウェットカットで使うベースカット用のシザーズ。今回の新作は、女性の美容師さんにも使っていただけるようにピンクゴールドの可愛いデザインに仕上げていただきました。切れ味はソフトな質感が特長で手に負担がかからない優しい使い心地です。そして、セニングシザーズもピンクゴールドのコーティングがされています。これは刃先と刃元でカット率が異なり、今まで以上に細かいカットが可能になりました。使い方次第で自由自在にデザインを創作することができます。最後は、刃先がカーブ形状になっているオリジナルのシザーズ。これは、スライドカットやエフェクトカットがしやすい形状になっていて、顔まわりや前髪など最終的な細かいディテールを作るのに最適なアイテムです。
世界のトップシェアブランドジョーウェル シザーズ
ヘアスタイリストのニーズに応えるハイクオリティの『ジョーウェル・シザーズ』。あらゆるカッティング・テクニックに対応できる、プロフェッショナル専用の最高級シザーズです。
毛先にカールを生かしながらサイドとバックを編み込んだキュートなアレンジスタイル
編み込みでアクセントを与え、毛先のカール感を生かしたキュートなアレンジスタイルです。編み込みはトップから耳後ろを通ってえり足まで編み進み、左サイドのえり足で全体を束ねます。根元はシュシュを巻いて、毛先のカール感はそのまま生かすのがポイント。また、毛先が胸元にかかり、アシンメトリーな感覚に仕上げています。編み込みは大まかに毛束を取って大胆に編み進んでください。さらに、バック上部は逆毛を立ててボリューム感をプラスし、シルエットを整えています。
うるおいのあるツヤやかなカールヘアを実現!
さまざまな装備を兼ね備えた最新プロ用アイロンと、
天然由来成分を配合したアイロン専用ミストの
強力タッグで美しいカールスタイリングを実現。
株式会社クレイツ/TEL.092-552-5331
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Before/八木麻衣子さん
今まで経験したことのない、違ったイメージのアレンジテクニックを教えてほしいです。
Hair&Make/田村明彦(CARE AOYAMA) Photo/生駒由美 Text/前田正明 構成/らしさ編集部
さらにアイロンで巻いてカールのリッジ感をプラス
ホームスタイリングでもヘアカールミストは役立つ便利なスタイリング剤。熱のダメージを防ぎながら美しく仕上げます。
所要時間10分
Step1:両サイドを大まかに編み込む
トップから両サイドを大まかに編み込みます。右サイドはえり足まで編み進み、左のえり足付近で2本を仮止めします。
Step2:トップに逆毛を立ててふんわりと
トップの髪を真上に持ち上げて、根元に逆毛を立てます。そうすると、ボリューム感が生まれ、仕上がりのシルエットが美しくなります。
Step3:毛先にヘアカールミストを塗布
編み込んだ2本の束と、バックの髪を全体的にまとめてシュシュで固定します。さらに、毛先をアイロンで巻くため、事前にヘアカールミストを塗布します。
Step4:アイロンで巻いてリッジを出す
38mmのアイロンを使って、毛先のカールにリッジ感を与えます。設定温度は180℃。ヘアカールミストを塗布しているのでツヤ感も生まれます。
キュートでかわいいイメージに
毛先のカール感、そしてサイドとバックを編み込んだアレンジでキュートなイメージに仕上げました。表面はアクセント的に、毛先はナチュラルにまとめて日常でもパーティーシーンでも応用できます
「Vivian X MIST Duo」のジェットスチームは、水蒸気の特性をもったスチームです。水粒子がより微細になったことで毛髪への浸透力が増し、髪に「薬剤の浸透促進効果」と「薬剤の活性化効果」の二重効果を与えます。
超微細な水粒子が毛髪深部に入り込むことにより、髪に負荷をかけることなく薬剤の浸透を促します。浸透力が増すことで従来より少量の薬剤で施術が行えるので、髪にかかるダメージを軽減できます。
ジェットスチームの熱エネルギーが毛髪内部にとどまり、薬剤を活性化させます。化学反応を起こすスピードが上がるので、施術時間を短縮することができます。
お店の今あるコンセントでご使用できます。
(※本機の定格消費電力は1500Wのため、絶対にタコ足配線をしないでください。)
業界初!当社研究開発により、100V電源による30分の連続使用が可能になりました。
(※タイマーは、30分からカウントダウンを行います。)
移動キーを押すと、使用可能な残時間を記憶します。電源OFFにしても記憶し続けるので、本体を移動させても継続的に使用できます。
(※約1、2分の移動時間ですと、すぐに使用可能です。)
リセットキーを押すと、使用可能時間が残っているときでも、初期設定値の30分に戻すことができます。
ジェットスチームの持つ過熱水蒸気の熱エネルギー(潜熱)が毛髪内部にとどまり、薬剤を活性化させる化学反応を促します。つまり、施術時間の短縮をもたらします。
(※潜熱とは、固体・液体・気体と変化するときに吸収・放出するエネルギーのことです。)
リピートするカットの秘密!
Before(カウンセリング)
軟毛で毛量の多い髪に再現性重視のカットを!
細くて柔らかい髪質ですが、毛量はかなり多い状態です。スタイリングでフラットになりやすいので、量感を抑えながら丸みのある再現性重視のカットを行います。
Stylist Advice
セクションに応じてセニングを入れるラインを計算する
今回の取材はXel-Haの皆様にご協力・監修をいただきました!
毛量は多いですが、細くてコシがない柔らかい髪質です。スタイリングではフラットになりやすいので、ふんわりしたソフトなスタイルが持続する再現性重視のカットを心がけました。ポイントはミドルセクションとオーバーセクションに入れたセニング。バックとサイドでグラデーションとレイヤーのコンビネーションを変えることで、軽さは同じでもフォルムの丸みや表面の毛の動きに変化が出ます。毛量調整はカットしながら手と目でしっかりチェックし、決して薄くなりすぎないように注意を払って施術してください。
ヘアスタイリストのニーズに応えるハイクオリティの『ジョーウェル・シザーズ』。あらゆるカッティング・テクニックに対応できる、プロフェッショナル専用の最高級シザーズです。
Technique Process
1.ベースカット。ベースカット用シザーズで、アウトラインをカット。チョップカットでラインをぼかしながら、ゆるやかな前上がりのラインにする。
2.トップのカット。髪が落ちる位置を計算してソフトテンションでカット。放射線状にパネルを展開してトップ全体をチョップカットでラインをぼかす。
3.トップと耳後ろの髪をレイヤーでつなげる。耳まわりに毛がないので厚みを残す。これをガイドにしてトップとアンダーセクションをつなげる。
4.サイドのカット。ゆるやかな前上がりのラインにしてチョップカットで切り揃える。
5.GPを基点にして、サイドも放射線状にパネルを展開してレイヤーカット。耳上、もみあげ、こめかみをそれぞれカットして耳回りに厚みを残す。
6.ドライカット。ネープのアウトラインをセニングシザーズでぼかす。刃先を使い、毛がはねないように注意しながらカット。
7.ミドルセクションにグラデーションセニングを入れる。根元付近から刃元を使い重さを取る。耳後ろは毛が溜まりやすいので多めにカット。
8.トップはアップステムでパネルを引き出し、中間付近からレイヤーセニングを入れる。ただし、表面の毛は切らないように注意する。
9.サイドも毛先をセニングカットしてアウトラインをぼかす。刃先を使い、毛がはねないように注意しながらカット。
10.サイドのミドルセクションはレイヤーセニングで軽さと動きを求める。
11.オーバーセクションはグラデーションセニングを入れる。バックとは逆のセニングを入れて顔まわりの軽さと表情をつける。
12.前髪は毛先の長い毛をトリミング。パネルを内側に少し曲げて表面の毛を若干長くする。
13.カット終了。この後、アイロンでカールを作りスタイリングする。
After Style(完成スタイル)
スタイリングがしやすい再現性重視のフェミニンなデザイン
レイヤーセニングとグラデーションセニングのコンビネーションで、サイドとバックの量感と毛先の表情を作り分けたスタイル。
ボリューム感を調整しながら、細くて柔らかい髪をスタイリングしやすいようにふんわりした質感にリメイクしました。
リピートするカットの秘密!
Before(カウンセリング)
毛量が多くてまとまらないので量感とフォルムを整える!
髪質はふつうですが、毛量が多くてまとまらず毛先が広がってしまう状態です。そこで、毛量調整を行いながらも量感を生かしたフォルムに整えます。
Stylist Advice
セニングの使い方で量感とフォルムの調整を同時に行う
今回の取材はXel-Haの皆様にご協力・監修をいただきました!
まず、ベースカットではグラデーションカットで全体に丸みを与えます。毛量調整はドライカットでセニングを多用して、同時にフォルムを整えます。量感はぼんのくぼや耳の後ろなど、毛が溜まりやすい部分を根元からルーツセニング。また、毛先はグラデーションセニングで厚みを残しながら毛先に軽さを与えます。フォルムの調整は、アウトラインの毛先にセニングを入れて柔らかい質感にリメイクします。セニングシザーズの刃元と刃先のカット率の違いを効果的に使い分けて微調整を行いましょう。
ヘアスタイリストのニーズに応えるハイクオリティの『ジョーウェル・シザーズ』。あらゆるカッティング・テクニックに対応できる、プロフェッショナル専用の最高級シザーズです。
Technique Process
1.ベースカット。ベースカット用シザーズでアウトラインをカット。バック全体をチョップカットでラインをぼかす。
2.ネープからミドルセクションまでをグラデーションカット。センターライン上をガイドにして、放射線状にパネル展開をする。
3.トップはパネルの内側をえぐるようにカーブを描きながらミドルセクションとつなげる。
4.サイドは少し前上がりのラインでベースカットをしてフェイスラインまでつなげ、表面は縦パネルでグラデーションカットを行う。
5.トップはパネルを真上に持ち上げて、チョップカットでグラデーションを入れる。
6.前髪は目の上のラインを設定し、チョップカットで切り揃える。
7.ドライカット。ぼんのくぼを根元からルーツセニングをした後、ネープの毛先をセニングでぼかす。
8.ミドルセクションはグラデーションセニングを入れて、やや重さを残しながら毛先に動きを出す。
9.トップにもグラデーションセニングを入れて厚みを残しながら、内部の毛量調整を行う。
10.耳後ろは髪が溜まりやすい部分なので、根元からルーツセニングを入れて多めに毛量調整を行う。
11.トップは中間からセニングで毛量を調整する。刃先を使って、量感をチェックしながらカットする。
12.フェイスラインの微調整。セニングの刃先を使って量感を調整しながら、柔らかい質感と丸みのラインを作る。
13.カット終了。この後、アイロンでカールを作りスタイリングする。
After Style(完成スタイル)
ソフトなニュアンスと重さを残したフェミニンショート
軽さのあるグラデーションの丸みと、重さを残した女性らしいショートヘアのフォルムをデザイン。毛量調整と広がりやすい毛先のフォローを、
セニングカットで同時に行いました。スタイリングもしやすく、表面に束感を与えるとソフトなニュアンスが生まれます。